サントリー　響１２年
（Suntory　whisky HIBIKI 12y）

容量・・・７００ｍｌ
アルコール度数・・・４３度

酒齢１２年以上のモルト原酒を吟味し、これに相応しい複数タイプの１２年以上の円熟グレーン原酒をブレンド。梅酒を貯蔵した樽で熟成させた「梅酒熟成モルト原酒」を用い、サントリーウイスキーの特長である甘く華やかな香味をより一層引き立てています。さらに３０年を超える長期熟成モルトを加えることで、味わいに厚みと熟成感をもたせています。

はじめに、パイナップル・プラム・ラズベリーを想わせる香りが広がり、続いて蜂蜜やカスタードクリームのような甘い香りが広がります。口に含むと、ソフトで柔らかな甘みを感じ、ジャパニーズウイスキーならではのマイルドでスムーズな味わいが印象的。余韻には軽い酸味やスパイシーな香り。


■香り・・・パイナップル、ラズベリー、プラム、ハチミツ。
■味わい・・・ソフト、フルーティー、口当りが柔らかい。
■フィニッシュ・・・甘い感じ、軽い酸味、スパイシー 。


●日本人の感性で至高のブレンデッドウイスキーを・・・

日本におけるウイスキーの歴史は、サントリーによってその第一歩が踏み出されました。１９２３年、サントリーは京都郊外の山崎において、日本初のウイスキー蒸溜所建設に着手します。スコットランドの手法に学びつつ、「日本人の感性で、世界で愛されるウイスキーをつくる」という夢を描いたのです。

理想としたのは、日本の風土に育まれ、日本人の繊細な感性と丁寧な施しでつくり出したジャパニーズ・ウイスキー。日本食の繊細な味を好み、洋酒にはまだまだなじみのない日本人の嗜好に合わせるためには、優れたブレンドが不可欠であると考えたのでした。

以来、その理念は変わることなく８０有余年。日本の気候や風土を生かした原酒を育てる一方で、サントリーは、日本人の感性や美意識に根ざした、ウイスキーづくりに挑みつづけています。


初代マスターブレンダー鳥井信治郎から脈々と受け継がれたブレンド技術と情熱を注ぎ、これまでに数々のウイスキーを生み出してきました。その想いと歴史の結晶が、ジャパニーズ・ブレンデッドウイスキー「響」です。

１９８９年、サントリー創業９０周年を記念して誕生した「響」。このウイスキーには、「人と自然と響きあう」というサントリーの企業理念がこめられています。ウイスキーづくりを通して、世界中の人々と、そしてかけがえのない地球の自然と共生していきたい。豊かな自然が育んだ原酒をブレンドし、世界に喜ばれるウイスキーへとつくり上げていくことは、この理念を形にすることそのものでした。

「響」の中味をつくり出したチーフブレンダーは稲富孝一は、長年ヴィオラを嗜んでいたため、「響」の香味を創造するにあたり、ブラームスの交響曲第一番第四楽章をイメージしていたといいます。「響」には、人、そして地球の自然とともにサントリーが奏でる旋律が、まさに交響曲のように響きわたっているのです。


●サントリーブレンデッドウイスキーの最高傑作。「響」

「響」には、良質な天然水を仕込み水に、じっくりと時を重ねた原酒の数々がブレンドされています。サントリーが持つ約８０万の貯蔵樽の中から「響」に相応しい３０数種類の稀少な長期熟成原酒を厳選し、伝統のブレンド技術によって生み出された「響」はまさに、サントリーウイスキーの最高傑作です。


●ウイスキーを育む樽のゆりかご・・・

琥珀色の輝きを放ち、深い香味をたたえるウイスキー。しかし、“ニューポット”と呼ばれる生まれたてのウイスキー原酒は無色透明で、香りも味もまだまだ荒削りで未熟です。これを樽に貯蔵し、春夏秋冬を何度も繰り返して熟成を重ねることにより、色は黄色から琥珀色へと変化し、複雑な芳香とまろやかな味わいを深めていくのです。

その複雑な熟成において、大きな要素のひとつとなっているのが樽材の成分です。樽に使われるオーク材からは、リグニンやタンニン（ポリフェノールの一種）などの成分が原酒に溶け出します。リグニンは年月とともに分解され、バニラの主成分である甘い香りのヴァニリンなどの芳香物質を生成。また、タンニンはこうした熟成香を生むとともに、色素によって原酒を琥珀色に深めていく効果ももたらしています。


●”天使の分け前”が味わいを深く、濃く・・・

貯蔵のあいだ、原酒は樽の内部の隙間や樽材そのものを通して、少しずつ蒸発し、また少しずつ外気をとりこんでいます。これが、いわば原酒の呼吸。これにより未熟成香の一部が蒸発して成分が濃縮し、熟成が進んで香りが深まっていくのです。

実は、その呼吸によって、樽の中の原酒は年間に数パーセント蒸発していきます。ウイスキーづくりに携わる人々は、これを“天使の分け前”と呼んでいます。天使が原酒の香りや味わいをさらに深くする手伝いをしてくれるという、まさに熟成という魔法のなせるわざです。